まぎかる゜火葬場

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『トロピカル~ジュ!プリキュア オフィシャルコンプリートブック』メモ&所感

※この記事は忙しすぎて書き始めから投稿までに1ヶ月かかってるので、文中の時系列がおかしいところがあります。

 

www.magika4.com

▲前回の記事(長いし、今回はもっと長い!)

 

というわけで、発売日から1日遅れでやっと到着しました。

『トロピカル~ジュ!プリキュア オフィシャルコンプリートブック』が我が手に…。

セブンネットで購入したので(というか、他は即売り切れてた…ぐぬぬ…)、キュアフラミンゴのポストカードが付いてきました。ちゃんとフラミンゴっぽいポーズしてる!!!!!

 

トロプリの最終話が放送されてからもう5ヶ月…そう、もう5ヶ月経ったのか…。え?本当に5ヶ月経ってる…?あれ?デパプリってまだ1クール目終了したあたりだよな?…あっそうか…デパプリは1ヶ月以上放送休止してたんだ…と、寂しさと悲しさのコンボが襲いかかってくる中での、毎年恒例オフィシャルコンプリートブックの発売はついにトロプリという作品の終了を実感させてきて、中々に辛いものはある。

 

だが、やはり作品の供給には抗えない…これは間違いない。というわけで、急いで読むことにした。この記事は読んでる最中の感情とか気になったネタとか設定の開示とか考察諸々をメモするためのものなので、そういう感じでお願いします。いつも以上に自分用記事です。

資料を持っているなら、わざわざ残さなくて良くない?という疑問はあると思いますが、資料を見てその時に出てきた感情やそのきっかけというのは、いくら作品が好きでも意外と忘れてしまうものなんです。あとまわしの魔女と一緒なんです、ご理解ください。

 

ネタバレは当然あるので、トロプリ見てない方は回れ右!てかトロプリ見てくれ!恒常配信遅えんだよプリキュアシリーズ!!!!!チクショー!!!!!!

寄せ書き色紙

くるるん、くるるん、くるるん、くるるん、揚げられたくるるん、くるるん、くるるん、くるるん、くるるん!!!!くるるん多いなオイ!!!!!

スタッフの方々の「大変だった」という寄せ書きも結構多い気がする。何を指しているのかはわからないが、恐らく前作ヒープリ放送中にあったコロナ禍によるスケジュール変更諸々の煽りのことだろうか。短編映画とか間違いなく、急ピッチで作ることになっただろうしね…。

 

キャラクター資料

夏海まなつ

・断定口調ではないが、あおぞら中学校の制服の説明からすると、あおぞら市の気候は温暖らしい。作品を見ていればそりゃそうじゃという感じだが、雪は降らないという部分だけで、気候はそんなに明言はされてなかった気もする。
→別のページでハッキリ「温暖な気候」って記されていた。

・まなつがやる気を吸い取られた時の表情集のおちょぼ口かわいい。

 

涼村さんご

・「エクセレン・トロピカルスタイル」が「エクセレン・トロカルスタイル」になってる…(誤字かな?)

・さんごはフリルソックスが好きらしい。あと、あおぞら中の制服のリボンの色は各自で選べるらしい(さんごはもちろん紫)

 

一ノ瀬みのり

・普段は感情を表情に出さないみのりが、パパイア変身時は表情豊かになるのは「願望の表れ」かもしれないとある。果物の「パパイア」への願望がキュアパパイアにも反映されていると思わしき描写はあったが、表情についてはノータッチだったはず。トロプリの変身アイテムなどは憧れを形にするという説明を放送中の玩具の説明で見た記憶があるので、概ね俺が考えていた通りだった…!

・「みのりのファッション」紹介ページが「さんごのファッション」と誤植されている…。

 

滝沢あすか

・あすかの父・滝沢晴瑠也(すげえ名前だな…)には触れられているが、存在だけ語られている兄については特に言及なし。ちょっと残念。

・あすかの顔が良すぎて、ページを読み進める度に悶絶しまくった。

 

ローラ

・ラメールのペディキュアが見える足のデザイン、改めて気づいたが…初変身の直前の回でまなつ達とペディキュアを楽しもうとする姿が描かれていたわけなので…やはりエモい。

・最終話付近で使っていた謎寝袋のモチーフは「クリオネ」…納得だけど、わかんないよ!

 

くるるん

・「たまにはお役に立つことも」
基本的に役に立たないキャラという扱いなのか…。

・「キュアくるるん」と称されてるアレの正式名称は「くるくるるん」…プリストだと「キュアくるるん」の表記だが、まぁどっちでも良いのだろう…。

 

キュアオアシ

・「トロピカルパラダイス」と「キュアオアシス」は似て非なる存在。
クレジットでも「トロピカルパラダイス」だったことに加えて、別のページではゾウやジンベエザメのようなエネルギー体と同列に語られていたので、あくまでサマー達のイメージに乗せて出てきた存在という扱いだろうか。
(追記→村瀬Pのインタビューによると、そういうことで良い模様)
当たり前だが、これは理屈上の解釈であり、キュアオアシスをトロピカらせなければ生まれない存在であるし、同じページに両者が並んで紹介されているので、俺は理屈抜きなら同一存在と解釈しても良いと思う。
オアシスの神聖なイメージに反するから完全に別存在!とかじゃなくて、あとまわしの魔女との間の哀しみをようやく乗り越えたオアシスだからこそ、常夏の太陽みたいにキラキラまぶしい幸せな気持ちが、胸の奥からこうブワーっと湧き上がってくるようなトロピカってるあのギャグ必殺技がエモいのだ。そこを理屈でねじ伏せようとするのは要するに『魔法つかいプリキュア!』の4人は血繋がってないから家族なわけねーじゃんwとか無粋なこと言ってるのと同じなんだよ!!!!!!!わかるか!!!!!!?????わかってくれよ!!!!!!(早口)

 

その他ゲストキャラクター

・クレジットや公式サイトで本名が判明してるキャラ以外はフルネームが設定されていない模様?

・クイズ回で番組に参加していた「あさひ中学校」「うららか中学校」「ゆうひ中学校」って見てる時は全然意識してなかったけど、あおぞら中と合わせて空模様で並んでた感じなのね…。

 

あとまわしの魔女陣営

・エルダの実年齢は結局不明…。

・最終話で萎れバトラー相手にエルダが何かを差し出してるカットがあったが、アレはこれまでおままごと遊びをしてくれなかったバトラー相手におままごとをしているシーンらしい、気づかなかった…。

・各キャラに「一番大事なこと」というミニコーナーがあって、特に魔女の項は泣いてしまう…そりゃ泣くんだよ…。敵だったとしても、やっぱりまなつ達と一緒なんだなって。

 

ストーリーガイド

・毎話変わる変身口上(○○!トロピカル~ジュ!プリキュア!)がなんだったのか、ちゃんと全部載ってるので、これだけでも助かる。

・放送当時は「この演出や展開おかしくねえか?」と思ってた部分も、最終話までの展開を知った上でストーリーガイドで流れで見ると「そういうことだったのか」という気づきを得られる。
例えば、ラメール初変身前の、みのりがローラに提示した「代償」の話と、結局「自分の願いは自分で叶える」と代償そっちのけで全てを得るローラの話は当時は中々繋がらなくて解釈に困ったが、これは終盤の展開を思えば納得できるものだろう。やはり当時の時点でわかるようにして欲しかったという気持ちはあるが…!

・ストーリーを振り返りながら終盤に進むにつれ、感情がグチャグチャになっていくワイ、無事死亡。

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キャストインタビュー

ファイルーズあい

・ヒープリの時もそうだったが、コロナ禍によりみんなでアフレコできない状況は続いてる模様。「できないこともある」という表現なので、前よりはマシなのかな。

・特に驚いた回として「まなつとローラが幼少時に1回出会っている」という部分に触れており、まなつがみのり達のように人魚にロマンを抱いている描写がなかったのもそれを忘れていたからだったと思うとしっくり来た、と言及しているが…あの時のまなつはそもそも稚魚ローラを人魚だと最初から思っていなかったはずなので、どうも引っかかる証言…。一体どういうことだろう?
ファイルーズあい、チャー研について語ってる時もエピソードの描写解釈を明らかに間違えてたので、なんか色々混同してる可能性はある。

・一番の後輩なので座長として引っ張っていくというより、みんなで行う作品作りになっていたと思う、的なことを言ってるが、そういえばこの人一応声優歴としてはド新人だったな!!!!!?????もう完全にベテランの風格しかないから忘れてたよ!!!!

・ファイルーズあい、他の先輩キャストへのメッセージで「タメ口許してくれてありがとう」ばっか言ってるの滅茶苦茶面白い。

 

花守ゆみり

・「トロプリは色に縛られないプリキュアにしたいという話を受けた」
→ファイルーズあいもキュアサマーの虹色で触れていた部分。さんごのようなキャラのパープル採用は確かに意外となかった組み合わせなのかもしれない。さんごの紫の花にまつわるエピソード的にも、一番そこが意識されていたキャラなのだろうか。

・台本からもさんごは周りをよく見ているキャラという印象で、SDの土屋さん的にはトロプリメンバーの中でも一番現実にいそうなキャラということにしているらしい。セリフだけじゃなくて、台本中に書かれたさんごの動きもそれがわかるようなものになってるのかな。

・ローラという複雑で繊細なキャラクターへの解釈が完全に俺と一緒で、泣いてしまった…。まなロラを後ろから見続けてきて、最終話の劇では一番に涙を堪えきれずに見せてしまうさんごその物なんですよ…。

・衝撃的なエピソードには、まなつが将来の夢を決めていなかった回を挙げている。このまなつの描写がみんなに勇気を与えてくれたと思うという所感、完全に俺のと『一致』なんですよ。また泣いちゃった。花守ゆみりがすげえ気になってきたぞ!チョロい!

 

石川由依

・最初はみのりのキャラクターがつかめなかった、特徴を感じることができなかった、と結構ズバズバ言う…!あそこからいきなり変身時には弾けちゃうし、困惑はごもっともな感じはする。

・みのりがトロピカる部のみんなと出会っていなかったら…というifに言及しかける。そこからみのりは本当にみんなと出会えて良かったね、というのが俺をズタズタに切り刻んでしまう…(ガバガバ涙腺)

 

瀬戸麻沙美

プリキュアの声優オーディションは「キャラクターに最適な人」が選ばれる。なので、何回か受けているプリキュアのオーディション挑戦には気負わない気持ちだったそう。
これは過去シリーズのインタビューでも度々触れられていたような気はするが、やはり声優としての腕よりかは、キャラクターイメージへの合致で選ぶ傾向が強いんだなぁ。超すごい声優でも何回もオーディション落とされているという話がさらに現実味がついてくる…。

・あすかは他のキャラと違って、比較的「成長済み」のキャラクターで、テニスの出来事をきっかけにそれが出せなくなっていただけ、という瀬戸さんの解釈に頷く。
前回の記事でも俺が言及したが、好きなキャラクターにも関わらず、本編におけるあすかのお話は他キャラのものほど感情を揺さぶられなかったのだ。
これはやはり俺が主に注目していたのがトロピカる部の中での関わり合いや変化だったので、既に完成している百合子との関係や、そこから既に成ったあすかというキャラクターを描いたエピソードはそこまで…という感じだったのだろうか、と今は思う。
実際、俺があすか関連で一番感極まってしまったのは、映画で楽しそうにはしゃぐあすかなんだよな。
それはそうと、その既に完成されたあすかというキャラクターが剥がれていく過程というのは、やはり百合子とのエピソードなしでは成り立たないものではあり、要するに描写の配分や配置が想定してるものではなかったというだけで、やっぱりそこを描いてくれたこと自体は良かったと思う。

・作品を観てくれた子供達が大人になった時に、トロプリが心の中にどう残っているかという思い、感極まってしまう…(またかよ!)

 

日高里菜

・ローラの変化を含めた心情が演出として表情に現れている、そこにそのまま声を乗せた、そうなんですよ…それのせいで俺は恥ずかしくなるぐらいに狂っちまったんだよ…どうしてくれるんだよォ!

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・とにかくローラが嫌われないように、というスタッフの話を聞くと、やはりローラというキャラクターはプリキュアシリーズにおいてもかなり踏み込んだキャラ付けだったんだなと思う。俺が最初に抱いた「おもしれー女…」という印象が、まさかこんなことになるなんてな…。

 

ローラのトロピカルCafe

アニメディアで連載されていたらしいキャストの対談コーナー。こんなのあったの!?全然知らなかった…。全部掲載してるかは怪しそうだが、再録してくれるの助かる。

 

日高里菜「ローラにとってのまなつは、みんなとはちょっと違う特別な存在」
→(深く頷く)

・まなつ/ローラ/さんごの距離感や関係性について、概ねキャスト方々も同じことを思ってるんだな…。

・瀬戸さん自身が徐々に日高里菜に信頼を見せていくというところ含めて、瀬戸さんは本当にあすかっぽいし、作中のあすかとローラの関係性の描き方とも重なるのが面白い。

・トロプリは一見ギャグ一辺倒で明るいように見せかけて、終盤に行くにつれて「終わる」しんみりとした空気感を出しているよね、というところは視聴者もみんな思ってたと思うんですよね。そこの空気作りは本当に上手い作品だなと改めて思い知らされる。

 

キャストスペシャルメッセージ

・くるるんはディレクションとして、やはりプリキュアシリーズでは異例の立ち位置の妖精キャラとのこと。一番近いのは『魔法つかいプリキュア!』のモフルンかな?でもモフルンは間接的に戦闘には参加したり、縦軸的にもかなり踏み込んでるしね。

・台本上くるるんの台詞は「くるるん」で統一され、括弧書きで意味が付け加えられてたりしなかったりしていたらしい。めっちゃ見たいやんその台本…。

・バトラー役の小松さんが言及する、作中で唯一救われなかったであろうバトラーへの解釈が、とにかく切ない。切ないが、バトラーの「貫く正義」を肯定しつつ、視聴者には周りの人達の話を聞きつつ、その人達の笑顔を考える形で暴れて欲しい、という思いの落とし所がとても素晴らしい。

・【悲報】チョンギーレ役の白熊さん、甲殻類アレルギー

・エルダの年齢について、触れられないのかな…と思ったら、サラッと触れられていた。マジかよ!!!!
土田SDによれば、エルダは子供の期間が長い種族で、エルダは一緒に遊んでいた子達が先に大人になっていくのを見送っていた、らしい。
これにより、エルダのこれまでの言動への疑問に全て納得が行ってしまったし、俺がトロプリの中でも特に好きなまなつの将来の夢の回の深みが増してしまった…。
話数も最初からギリギリで、メインキャラクターの主軸をしっかり描かないといけなかったこの作品でそれは難しかったのだとは思うが、可能なら本編でも回想込みで掘り起こして欲しかった設定だなぁ…!

・↑この設定やまなつの将来の夢の回に触れた後のエルダ役のあやひーの「時には後回しにしても、休んでも、大人になろうとしなくてもいいから」「自分のペースで今やりたいことを!」というメッセージが魔女陣営キャストの最後の締めのメッセージとして、あまりにも強すぎて、また…心臓をズタズタにされてしまう…やめてくれ………!

・魔女陣営キャストが魔女陣営の最後への安堵を語る度に、前作ヒープリのハードさが際立つ………!

 

ムービーガイド

・ヒープリ映画の同時上映の短編映画は、本編におけるみのりやあすか登場回と並行して制作。そんなギリギリの状況下でもキャラクターにブレがないように本編チームと突き詰めていたので、予告編と映画本編でみのりの表情に違いが出てきてしまった、とのこと…だが、みのりは本編でもそこまでポーカーフェイスというわけではないので、究極的にはどちらでも良かったのかも?

・「トロプリの映画は1回目とは違う視点で2回目、3回目と観ていただきたい」
→5回も観ることになったので、特典類分けるの勘弁してください!!!!!

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・ハトキャを出した流れについては、あまり踏み込んだことは書いてなかった。というか映画関連はページ数も文章量もかなり少ない。アニメージュ増刊号(まだ読んでない)の方を見てください、ってことかな。

 

スタッフインタビュー

ラストだが、これを読みに来た(メインディッシュ)

シリーズディレクター・土田豊

・変身後とのギャップを作るために、まなつ達は金持ちなどの属性を避け「普通の子」を徹底した。
→メイクでチェンジ、踏み出す勇気などを謳う作品なので、納得感が強い。できなかったこと、憧れだったことに関する変化を描く必要があるもんね。特別なポジションにいるローラはともかく、まなつが普通の子かどうかは要審議な気はするけど。

・「今、一番大事なことをやる」というテーマやメッセージは掲げてはいるものの、説教臭くはしたくなかったので、それらは前面には出さず、あくまで娯楽作品として観てもらいたい気持ちが強い。
→俺が何故このトロプリや『魔法つかいプリキュア!』のような作品が好きなのか、考えた時に間違いなく共通してるポイントで、土田SD的にも確かに意識していた部分と知って滅茶苦茶舞い上がってしまった…!
もちろんトロプリもメッセージとして伝えたいことはハッキリわかる形になってるんですけど、それは結果として表現がこちらに伝わったというだけで基本的にはそこを考えずに日常を楽しめる作品なんだよッ…!メインターゲットとなる子供達的にも、まず作品やキャラクターを好きになってもらうことを優先しないと、伝えたいメッセージも聞いてくれないだろう。方向性として、完全に頷くしかないぜ…!

・楽しく見てもらえるようにギャグ顔は多め…というのは、これは逆にまほプリとは真逆の方向性なので、とても面白い。まほプリはギャグ表現が記号的な側面を持ちすぎているのでキャラクターの特徴を消さないためにも、本編ではなるべく使わないようにしてるという方向性だったはず。もちろん、作品によって目指す方向、どうキャラクターを捉えて欲しいかは変わってくるわけなので、どちらが良いとか悪いとかの話ではない。

・トロプリの最終回はCパート前で終わっており、デパプリ主人公・和実ゆいの登場シーンは新番組にトロプリメンバーがゲスト参加してるショートムービーのような感覚。
→最終回のエンディングではトロプリキャラ達の「その後」が描かれてるわけなので、トロプリ本編としてはそこで終わってるつもりというのはわかる。まほプリからずっと続いている最終回の次番組ゲスト出演は、個人的に現行作を締める話としてはかなり歪だし、現行作のテーマと絡まってないことも多く、打率がかなり低い印象…。なので、トロプリ最終回の場合はこの方式にしてくれたのは、とても好感度高いんだよな…。

・キャラクターの成長を積み重ねるお当番回の扱い方については、これまでのシリーズのようにいつも通りだが、結果的に伸び代の大きいローラの回が増えた。
→キュアラメール変身までにローラの物語に積み重ねを付ける必要があり、追加戦士の販促時期の都合上で初期はローラの話が特に集中的に詰められていた印象。と言っても、最初からまなつ&ローラのW主人公体制で物語を進める気満々な感じは最後まで見ても思ったので、必然的に成長の伸び代が他キャラより少なさそうなまなつではなく、ローラでそうなるのは自然な流れだったと思う。

・ラメールが必殺技後に体を反らすバンクについてコンテ段階では脚を上げていなく、脚を上げるのは「下品」になってしまわないか心配はしてたが、最終的にそんな問題なさそうだし面白かったので通した。
→お股見せてるみたいな感じなの俺もビックリしたけど、やっぱり一応懸念はあったんだ…。

・従来のシリーズで妖精ポジションが担っていた役割などはローラにさせ、その上で番組的にはぬいぐるみになるような妖精キャラクターが欲しかったので、何もしないマスコットのくるるんが誕生した。
→か、完全に考えてた通りの答え合わせだーッ…!しかし…ということは販促の都合がなければ(究極的に言えばローラがぬいぐるみになれるような形態を持っていれば)くるるんは生まれなかった可能性もあったのかな。結果的に大人気キャラになったわけだから、奇跡的だなくるるん…。奇跡の変身・キュアくるるんだよ。

・構想最初期は、初期の『カードキャプターさくら』のように悪役がいない方向で進めようとしたが、脚本の横谷さん的にそれでドラマ作るのは難しいということで、今の形になった。
→マ、マジか…!実現してたらシリーズでも本当に異例なことだし、魔女陣営の召使い達も生まれなかった可能性があるのか…。ていうか、プリキュアシリーズ初登板の横谷さんに結構な無茶振りだなオイ!

・ローラのキュアラメールの変身は本来は20話あたりだったか、販促スケジュールが変わらないままコロナ禍の影響で開始が遅れてしまったので、変身が早まった。コロナ禍じゃなければ、もっとエピソードを積み重ねられたかもしれない。
→これも驚いてしまった。ヒープリ放送休止の影響でトロプリも話数は減らされてはいるが、最初から減った話数で構成してるなら物語はアレが最大のパフォーマンスなのだと思っていた…。
実際はヒープリと同じように、泣く泣く削らざるを得なかったエピソード構想もあったということだろう…。あの時点では明確に描かれていなかったため、解釈に悩んでしまったローラの「代償についてどう捉えるか」「二者択一でも自分の力で両方をもぎ取る」という部分も、もしかしたらその中にあったのかもしれないね…。

・ところどころ挟まるおじさんにしかわからなさそうなネタは別に視聴者のおじさん達に向けたわけじゃなくて、ただ単におじさんの多いスタッフの発想の行き着く先がアレになっただけ。
→どうしてトロプリだと異様にそういうのが増えるんですかねえ…?

 

シリーズ構成・横谷昌宏

↑今まで「よこや」って読んでたけど「よこたに」らしい。
そしてインタビューを読んでいて改めて思うが、やっぱりトロプリという作品が好きになれるかは、この人の考え方にどう向き合うか、諸々の事情を知った上でどう落とし所をつけるか、なのかなと。

プリキュアシリーズが尖ったことをこれまでにしていたのは知っていたが(キュアアンフィニらしき存在に言及)、別にトロプリでは高尚なことはする気はなかった。
→横谷さん、うんこ大好きだもんね…。高尚とは違うけど、でもシリアス回というかそういう脚本を担当している傾向はあったし、キャラクター描写については可能な限り真面目に書きたいみたいな癖はなんとなくで感じられたと思う(シリーズ構成なので、縦軸回を担当するとそう見えちゃうだけかも)
でも最終話の「犬のフン」は土田SDが絵コンテに入れた要素らしいので、やっぱりトロプリは真面目に扱いたい横谷さんと、ギャグに振りたい土田SDのバトルだったんじゃないか疑惑がますます強まるぞ!

・コスメについては土田SD共々で詳しくなかったが、KuToo運動で見た意見の一つや、知り合いの香水マニアの女性に聞かされた言葉などをきっかけに「自分の気合いのためにするメイク」の実感を得られた。

ja.wikipedia.org

→横谷さんが知らなかった世界を自分の経験を元に物語を書き起こす…まさにみのりその物やないですか…。

・全46話で5人の物語を描くのは、やっぱり構成としてはキツく、ちょっと短いという感覚。
→やっぱり結構詰め詰めだったのかな…特にラメールへの変身までのスケジュールは傍から見ててもギチギチだったしね。もっと見たかった…。

・お当番回があるというよりは、5人の部活動を主軸に誰かが目立つというエピソードを意識している。他キャラと比べると目立ちにくいさんごには、もうちょっとスポットを当てたかった。
→土田SDの話とも関連する話。確かにくるるん初登場回が実はみのりが目立ってたり、そこら辺は当時見ていて新鮮に感じた。
ただ、さんごはあまり前に出なかったからこそ、終盤の「他の誰かを守りたい、前に進ませたい」などが説得力を持った形になっていたと思うので、俺は現状のでも良かったんじゃないかとは思っている。

・第20話の消えたメロンパン事件の回は、オリンピック延期による話数調整加減がわからないことを想定して作られた「どの段階で挟んでも問題ない回」として作られた。
→確かにそういう節もありそうな回だが、ローラが元々見下していたメンバーに普通に謝るくだりはラメール変身後の時系列じゃないと流れとしては不自然さが増すので、状況が違えば事件の真相も変える感じだったんだろうか…?

・何かを犠牲にしなければ、何かを手に入れられないという考え方が好きではない(みのり→ローラという形でも話を振らせた)
→Febriのインタビューでも語っていた部分。個人的にはトロプリという作品の山場で俺が一番解釈に悩んだ部分で、ラメール変身時点でこれらについては説得力を持って描写できていたとは、実はかなり思っていない。やはりだが、脚が生えたローラがいつでも人魚に戻れるという描写に関連して、みのりにせめて「ローラはどちらも手に入れたんだ」という驚きなどで、後からフォローを入れても良かったんじゃないかと思う。
ただ、前述した通り、ラメール変身までにエピソードが削られている可能性が示唆されているため、魔女の誘いを断り「自分の力で叶える!」というローラの発言に至るまでの過程も含め、もしかしたら当初はエピソードとして用意していたのかもしれない。だとしたら、やっぱり見たかったなという気持ちがあり、非常に残念だ…。
横谷さんが考え方として伝えたかったこととは反するかもしれないが、その代わり、代償の話はその後のエピソード…ローラで例えるなら選挙回や、「女王になる夢」と「まなつ達との日常」の二者択一という形で徐々に描けていたとは思うので、後付けではそこまで不満ではなくなった部分ではある。ここはローラの成長も合わせて、最後に「両立」を本当にローラ自身の手で掴んだわけなので、良かった。

・過去シリーズは知らないが、最終話の1話をまるごと日常の後日談にするのは珍しいと言われた。
→まほプリや直近だとヒープリもそうだったわけなので実は珍しくは…と思ったけど、戦闘が一切なかったという点に絞れば確かにトロプリだけだったかもしれない(冒頭でメタ的に変身だけしてたけど…w)

・デパプリへの引き継ぎを本筋ではないCパートに回した件について、土田SDは世界観を大切にする人で、いきなり違う世界のキャラが登場するのはおかしい!と聞いて納得したので、あのような形になった。
→土田SDが監督を担当した『パリッと!想い出のミルフィーユ!』でまほプリ勢がいきなり出てきたのは、世界観的におかしくない…ってコト!?(考え方が変わったか、あるいは監督としての意向ではなく、Pやディレクターの意向で入れざるを得なかったのかな)
俺個人としては、まほプリこそ他世界が絡むとテーマそのものが否定される作品だと思ってるから、かなり違和感を感じる証言ではあるが、プリキュアシリーズに限らずこういうのは都合の良い時だけ都合の良い感じに世界が半分交わることがあるぐらいの解釈で納得しようとしているので、まぁ深く気にすることではない。

・最終話でローラが魔女陣営に記憶について話しておくくだりは、魔女陣営が記憶を失わない設定も含め土田SDの案で、当初はローラとまなつは再会後に理屈なしに「なんとなく知っている気がする」から勢いで記憶を取り戻す予定だった。
→理屈なしで思い出すパターンも見たかった気はするが、かなり演出次第な気はする。ローラが自分の手で何も犠牲にせずに全てを手に入れる、というところを描くには、確かにローラがルールの抜け道を使おうとするのが自然なので、この点はローラに失わせたくなかったという横谷さんの意向を汲んだ土田SDのファインプレーだったのではないだろうか。

・魔女とオアシスの関係性で初期から固まっていたのは「何かの決着を後回しにしている」ということのみ。
→その「何か」が「友達になること」というのは徐々に固まっていったらしいが、そんな重要なところをぼかしていたの何かすごいな…!

・役割はないが番組的に出したいというだけで、宙ぶらりんになったくるるんの活躍について、台詞付きボードを持たせる・変身させるという案を提出したが、全部土田SDに却下された。だが、くるるんの空気化を「くるるん担当」の利根Pが何とか阻止した。
→インタビューのここのくるるんの必死な変革はめっちゃ笑ったので、是非原文を読んで欲しい。

・子供達への「わかりやすさ」より「否定しない」を優先した。自分自身が一人での読書が好きだったし、みんなと遊ばない虫が好きな園児(ワタル)もそういう意図。
→読書のくだりを見ると、やっぱり横谷さんは結構、みのりというキャラクターへの投影が強いなと感じる。
「否定しない」は近年のプリキュアで特により意識しているところなので、実は新鮮な部分でも何でもないのだが、子供達にへつらっているように受け取られる「わかりやすさ」を優先しなかったというのは、これはやっぱりトロプリの特色だと思うし、くるるん弁当のくだりのような少しブラックなギャグもそういう流れだったのかなと思う。
俺はプリキュアシリーズがいわゆる「いい子ちゃんのための先進的な価値観を取り入れた番組」にあまりなって欲しくない…というか正確には「それを描くのは良いが、説教臭くなって欲しくない」という気持ちがかなり強いので、その点シリーズを一切知らず先入観のない横谷さんが関わったことは俺にとって喜ばしいことなのかもしれない。

・「今、一番大事なことをやる」というテーマは、一歩間違えてれば何でも後回しにして良いなどに繋がるため、描き方が難しかった。まなつの将来の夢については「今決めなくても良い」という描き方にした。
→番組の存在がわかった時点でファンからも散々指摘されていた部分だと思ってて、やっぱりスタッフもそこら辺難しかったんだな、ということが知れる。
俺がトロプリの中でもトップクラスに好きな将来の夢の回はまさに、トロプリのテーマをどう反映するか求められていた回だと思うし、俺の感動と共感の元が、ちゃんと悩んだ末に出力されたものなのは嬉しい。

(再引用して申し訳ないが)子供達はそれで良くても、俺ぐらいの歳になると、まぁ現実的には限界はあるので自戒は必要だと思います。

・10本立て回の構成は『ハートキャッチプリキュア!』とのコラボというお題を提示され、いきなりハトキャ勢が本編中に出てくるのはいかがなものか、という流れで決まった。土田SDとしては、あくまで番外編なので、他の話には使わないで欲しいとのこと。
→最終回のデパプリへの引き継ぎをCパートに回したのと同じで、世界観(番組メッセージも含めた概念)維持とかそういうアレなんだろうか。とにかくコラボがなければ生まれなかった伝説の回というわけだが、そう考えると映画でハトキャ勢と何の前振りもなしにいきなり合流する流れになったのも納得が行くというか…。
あとやっぱ本筋とは切り離されている回なので、ヤラネーダ化した地球も、チョンギーレと入れ替わったさんごも、どっかに飛んで行った象も、全部深く考えなくて良いんだね!良かった!いやでも11本目は本筋的にめちゃエモい終わり方だったから、ちょっと寂しいな…!

・普段は重要回しか脚本書かないので、10本立て回は欲を満たす勢いで細かくネタ出しをした。普段アフレコ現場には行かないが、この回は現場が気になるので行ってみたら、長い必殺技に苦労するキャストに申し訳なくなった。
プリキュアでシリーズ構成が全話脚本担当するという事例は少なくとも俺は知らないが、横谷さんは特に少なかったように感じる(と思って調べたが、わりとどの作品も同じぐらいかも?)
何にせよ、なるべくシリアスに真面目に描きたかったのかな、というよりは、シリアスな部分ちゃんと真面目に描きたかったということか。ギャグの方向性は土田SDとは異なる、とも言ってるので、シリアスとのバランスとも関係するなら、それが違いの本当の正体なのかもしれない。

・各脚本家には最低限のメモといったオーダーしかしていない。世界観やキャラクターの統一は、土田SDや村瀬Pがしてくれた。
→個人的にはむしろ横谷さん担当脚本回が良い意味でも悪い意味でも全体で見て浮いてる印象だったので、トロプリという作品の空気感の大半はわりと土田SD率いるプリキュアベテラン勢の色と相性の違いが意外と強かったのかも。
作品を評価する時にオタクは脚本家を引き合いに出しがちだが(主語がデカい!)、それ以上にやっぱ監督やSDの能力と方向性、そして相性は大事なんだなと改めて思い知らされる。

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キャラクターデザイン・中谷友紀子

・他の全てのプリキュアとデザインがかぶらないように意識した。キュアサマーのサイドポニーテールも今までにいなかった。
→『Go!プリンセスプリキュア』から大分方向性変わったなぁ…と思っていたが、そもそも完全にトロプリだけのデザインを意識していたというのは驚きだった。驚いたが、言われてみれば普通に考えて網タイツレギンスを着用してるプリキュアなんてこの先にも出てこなさそうである…。いやマジでこの2人のデザイン見た時は衝撃でしたからね…。差別化を突き詰めようとすると、子供達が見るプリキュアシリーズで極力避けていたデザインに近づく…ということなのかなぁ?まぁ今となってはこの2人が大好きでたまらないんですが。そういえば、キュアコーラルのデザインもかなりプリキュアから離れた感じだよね。

・キュアラメールは、お団子ヘアーだけじゃなくて、まつげにも真珠モチーフであしらってる。レギンスは脚を強調するために、ミニスカート+生足のキュアサマーとの差別化。
→まつげの丸いの何だろうと思ってたけど、アレも普通に真珠だったんだ…わからんかった。レギンスは概ね予想通りで、ちゃんと意図がハッキリ伝わるデザインだと思います。それにしても攻めたデザインだな…。

・キュアフラミンゴの網タイツはニーハイよりは涼しげに見えそうな網タイツにした。
→元から赤基調のプリキュアで、黒一色に近づけると尚更に爽涼感が減ってしまうので、ということかしら。それにしても攻めたデザインだよな…。

・キュアサマーの髪色は、ここしばらくはピンクが続いていたので、黄にピンクをちょっと混ぜる形にした。
→言われて気づく。そういえば、金髪のピンクプリキュアキュアミラクルが最後だった…。滅茶苦茶良い配色だと思う。

・ローラの髪色がピンクなのはW主人公意識?という質問に「そう、ローラの髪はこれが良いと最初からプッシュした」
→質問と回答からそれぞれ汲み取れる意図が同じじゃないので、ちょっと断定が難しいのだが、やっぱりローラはまなつとのW主人公的な配置だったんですかね。スイプリ、まほプリのように主人公格が最初から2人いるのは形を変えつつ、シリーズでも珍しくない印象だが、妖精ポジション且つ後から追加戦士になるキャラクターがハッキリと主人公格の扱いというのは、シリーズ全体で見てもトロプリだけな気がしますわね。いや本当、ローラというキャラクターのこの立ち位置も新鮮で、俺はローラという女がすごい気になり始めてしまったんですよね…。

・みのりはデザイン段階では細かい性格を知らなかった。オシャレにしすぎたかもしれない。
→俺はむしろみのりのデザインは十分に芋っぽくて、キャラクターイメージとも合致すると前向きに捉えていたので、ちょっとこれは意外。ちゃんと大丈夫だよ!デザイン!俺は高らかに唱える!

・人間になったローラは目立ちやがりなのでルーズソックスを着けさせている。まなつとのW主人公と考えているので、並んでも埋もれない感じにした。
→めっっっちゃいいよね、ルーズソックス…。それとやっぱり中谷さん的にはW主人公なんですね。ちゃんと明言された。

・あとまわしの魔女はおどろおどろしさを出すために目を隠した。方向性として『Go!プリンセスプリキュア』のディスピアを目指している。魔女の正体は大分後から知った。
→あの目隠してるヤツ、何かの拘束具的なアレじゃね?とか最初言われてたけど、特に何もなかったし、ここで判明したデザイン意図としてもやっぱり特に関係はなさそう。
魔女の正体知ってたら、デザインがまた変わってたのかな…。

・土田SDによるラフ段階のくるるんは「全然かわいくない」と言われたが、現実の動物にもしたくなかったので、アザラシモチーフに耳を付ける形で再構成した。
→まほプリのはーちゃんも初期デザは、(失礼ながら)そのまま出すにはちょっと厳しいデザインだったりしたので、しっかり「かわいくない」と言えるのは大事だな…。
でも、初期デザインクッソ気になるんで、ワークスでちゃんと載せてくださいね!!!!!

作監を担当した最終話は、とにかく感情が乗った表情を丁寧に。
→これに限らないが、トロプリは例えばサンドアート回以降でローラに芽生えた「憧れ」と「寂しさ」を表現した繊細な表情とかが、本当にすごいんですよ…。ローラのことしか考えられなくなった。そりゃもう、俺に12,000字描かせるぐらいには…。
度々例に出して申し訳ないが、まほプリで言えば49話のみらいの表情とかもそうなんですけど、現実の人間と違ってデフォルメされたアニメキャラクターの表情に、ハッキリと本来見えない感情を乗せられるって俺はとんでもなく高等な技術だと思うんですよね。
トロピカる部最後の「劇」は、まなつだけじゃなくて、他のメンバーの表情も本当にダイレクトに色々伝わってきて、俺は心臓をズタズタにされるしかなかった…。

 

音楽・寺田志保

・南国イメージでフュージョン寄りの曲にしようとしたが、複雑な曲だと子供達が楽しめないかもしれないので、それは避けた。代わりにスティールパンなどをふんだんに取り入れた。
→ここら辺はシリーズ構成の横谷さんと逆というか、ヒープリの音楽も担当した寺田さんだからこその方向性という印象。スティールパンは一発で南国っぽくなるので、良い折衷なのでは。

・明るい陸と違って、海は未知の神秘的なイメージでフランス音楽をイメージした。
→サントラでトロプリの劇伴を連続で聴くと、陸と海とでギャップがマジですごいんですよね。海が未知の要素だらけというのは、作中でも度々触れられていたと思うので、ちゃんと合致はしていると思う。

・映画の劇伴は南国と違う異国感を出すために、それまでに使わなかった各国の楽器をふんだんに取り入れた。
→映画のパンフレットだったか何かに書いてあった記憶だが、シャンティアは色々な国の建造物が集合しているらしいので、恐らくオーダーとしてそういうのもあったのかもな。

・前作ヒープリで得た経験のおかげで曲の方向性の匙加減がしやすかった。
→成長(適応?)が早い…!

 

プロデューサー・村瀬亜季

・作品の企画は2019年の夏頃から少しずつ始まったので、コロナ禍だから明るい作品を届けようという意図はなかった。
→ヒープリは扱ってる要素的にも偶然に一致しちゃったのはわかっていたが、トロプリは多少意識してるか、あるいはヒープリと反対の作風に寄せてるのかなと思っていたので、実際はスタプリ放送中にもうその方向性にしようとしていたのは驚き。ていうか村瀬Pはスタプリ映画も担当していたはずなので、わりと同時進行だったんだな…。

・当初は「今を生きる」というテーマだったが、漠然としてる上に「今さえ良ければ良い」と捉えられるかもしれないので、子供達にもハッキリと行動としてわかる「今、一番大事なことをやる」になった。
→「今を生きる」だと、大分ニュアンス変わるよね…。確かに俺が見てきたトロプリという番組と合致する感じではない。というか、むしろ前作ヒープリのテーマとも重なりそうな感じなので、避けて正解だったのでは。

・二つの世界が出会って別れる、は定番だが暗くなりがちなので、それを払拭してくれるという確固たる信頼で土田さんをシリーズディレクターとして配置した。
→何がとは言わないが、二つの世界が出会って別れる某プリキュア2作の本来はセンチメンタルな流れを、土田さんに任せるとトロプリみたいなああいう感じになるかもしれないのかな…という確かな実感がある…。
これはこれでアリだとは思ってるんですが、トロプリはそれでも意外とセンチメンタルな描写は徹底していた作品だと思うので、演出が違うパターンも見てみたかった気持ちはあるな。

・キャスティングは、まずローラとまなつを同列に考えていた。ローラは準主役だと思っているので、一番印象が強いまなつに負けないバランスで決めた。
→村瀬P的には、ローラは準主役…。まぁアレですよね。ドラえもんのび太みたいなもんですよね!じゃあ実質W主人公ですよね!(なんでそんなにW主人公にこだわるの?)

・まなつのキャストオーディションはとにかく「陽」イメージの人を呼んだ。その中でもファイルーズあいがとびっきり「陽」だった。
→あの人を呼んだら、まぁそりゃもう選択肢がね…。

・さんごとみのりのキャスト決めは難しかった。
→ここら辺のインタビュー、キャラクターの細かな属性分けやイメージについて結構掘り下げて語ってくれている。

・当初、土田SDは悪役なしで進められないかと考えていたが、プリキュアが何かを守るために戦う相手は必要になる。たくさんの敵キャラに存在理由を考えるのも大変なので、そのエピソードに登場した物がヤラネーダ化するだけという形に落ち着いた。
→当初は敵キャラがいなかったというのは土田SDが前述していたが、思い返せばトロプロはこれまでの作品と比べても、怪物(ヤラネーダ)と戦うことがドラマと直接関係してるわけではないエピソードがかなり多かった。悪く言ってしまえば、戦闘は「ノルマ」的に消化されている傾向が強かったとは思うが*1、そもそも当初は敵キャラを作らないというところから始まったのであれば、そうなっているのは納得ではある。
ただ、後半からは戦闘の発生その物をキャラクターにとっての「今は何が一番大事か」というドラマに絡めた回は結構増えてはいたよね。
というか、戦闘が日常を阻害する構図が特に強く描かれたまほプリとかも意図として似ていると感じているんですけど、怪物との戦闘にキャラクターのドラマを積極的に絡めようとすると、必然的に本筋に絡まないゲストキャラを深く描く必要が出てきて、トロピカる部の5人の日常にフォーカスし辛くなるとは思ってるんですよね。なので、俺はトロプリに関してはこれで良かったんじゃないかと思っている。

・『トロピカル~ジュ!プリキュア』の「~」は当初は「ー」だったが、ABCアニメーションの田中Pが「海の波みたいにできる」と提案して今のタイトルになった。
→こう…ゆるい雰囲気を表現した「~」なのかなと思ってたので、全然違った…!「トロピカる」とコスメを表した「ルージュ」だけじゃなくて、こういう形で海という要素も加えられるのは天才だ…。

プリキュアの名前をコスメで統一する案もあったが、物語で推すのはあくまで日常メインなので、海っぽさやトロピカルな今の形になった。
→ビジュアル的にもコスメよりかはやっぱり「夏」「海」って感じなので、マジで今の名前で良かったと思う。コスメって女児にも人気だし、将来的に完全にコスメで統一するプリキュアシリーズも生まれるかもしれないしね。キュアルージュは知らないです。

・「キュアパパイア」ではなく「キュアパパイヤ」だと「パパ、嫌」と聞こえてしまう。
→これ何かTwitterで逸話が流れてきたのを見たことあったが、本当にそうだったんだ…!謎の配慮…全国のプリキュア女児のパパに優しい作品!
あとパパイヤとは他でマンゴーもイメージとする果物に挙げられていたらしいが、これを採用しなかった理由は語られていない。まぁ採用されてたら何がとは言わないけど悪い大人に絶対いじられますよね。

・まなつは作中でほとんど成長していないが、最終話で大好きな友達を思って涙を流してちょっとだけ成長した。大事な選択、決断を描けたと思う。
→(静かに号泣)

・第1話のまなロラの出逢いは「2回目」であり、記憶消去→再会がループしないように土田SDが記憶抜き取り装置をぶっ壊した(強い友情の力で)
→まなロラは第1話までに何回も再会と記憶消去を繰り返しているのではないかという考察は俺は思いつきもしなかった。今回それが否定されているが、まぁローラが封印された記憶を見る衝撃のシーンは1回に込めた方が俺も良いとは思う。
あと、装置が爆発した理由は作中でハッキリと説明されてはいなかったが、これも考えていた通り、装置が記憶を溜めすぎていてキャパオーバーしたという理屈的なアレよりは、まなロラ達の思い出の力が強すぎて爆発したとみて良さそうかな?

・「今」を描くトロプリにおいて、感謝祭の朗読劇の「タイムカプセル」の扱いは気をつけた。
→うろ覚えだが、既にタイムカプセルを埋めたメンバーに加えて、ローラのも埋めに行こうぜ!という流れで、タイムカプセルを早い段階で掘り起こすという内容だったと思う。言われてみればタイムカプセルって通常、掘り起こすのは大人になってからなので、記憶を取り戻して再合流したローラのために今掘り起こしちゃう(今が大事なので)というシナリオの上手さがあるよなと感じる。

 

終わり

大分書いちゃった…。いや結果的にこんなに内容明かす感じになっちゃってるから大丈夫かこれマジで…。俺が書いてる内容は大分端折ってるし、文脈を伝えきれてない部分も多いので、当記事の内容は情報源としては鵜呑みにせず、原文を確認していただければと思います。どうせ、トロプリについて書こうとしたら記事じゃなくてもツイートで全部延々に吐いちゃう人間なので(ヒープリの時はそうだった)、今はこれしか言えないな。

 

Twitterや過去記事で散々書いてはいるが、俺にとって『トロピカル~ジュ!プリキュア』という作品は「愛」であると同時に「呪い」でもあった。作品やキャラクターにたまらなく恋焦がれてしまうあまりに、作品を理解する・追いかけることに関しては一定の苦痛が伴った。それでも止まらない俺の体………今回、俺がそうなってしまった原因である、そもそもの作品の根底をスタッフの方々の証言から、納得と実感を噛み締められたと言えるだろう。

 

そしてハッキリするのは、戦闘諸々や暗い物語があるにしても、俺が作品を好きになる要素として重要なのは「守るべき日常」がしっかり描かれているかどうかという部分。もちろんプリキュアシリーズ自体は最初から今に至るまで、それが主軸なのだが、俺が特に心を奪われた『魔法つかいプリキュア!』や『トロピカル~ジュ!プリキュア』はこの点が異常に、時には難色を示される程にしつこく描かれていたという共通点があるのではないかと思う。

 

また、シリーズが続けば続く程、最大公約数的にファンから受け入れられる「テンプレート」は形成され、時には歪な形でそれにこだわりすぎるあまり、シリーズの根底的な面白さから逆に離れてしまうというのは、同じ局で放送され、同じく長く続いている特撮番組シリーズなどでもありがちな現象だ(唐突な批判)

トロプリは、過去作のテンプレートや不文律をほぼ知らないシリーズ構成の横谷さんや、曰く「シリーズについて思うところがある」土田SDの強いこだわりと、シリーズをこれまで支え続けた熟練のスタッフ方々による、作品を良くするための対立・意見交換などが奇跡的に良い方向に昇進した作品という印象を受けた。

もちろんその中には、シリーズを知っていれば知る程、強く感じる「歪み」も存在するのだが、これが逆に俺がこの作品から離れられない強い取っ掛かりになったのだと思う。何故このような描写をした?ここのキャラクターの感情表現の意図とは?
結果的に作品のあらゆる繊細な部分にも注視することになり、その積み重ねが終盤の強い感情につながったのだと思う。完璧すぎる作品は「良い作品」だと思う一方で、その作品について深く考える機会も少なくなるので、結果的に「好きな作品」になるとは限らない…!トロプリは完璧な作品ではなかったが故に、俺は異様に心を奪われた。もちろん前向きな話ですよこれ!

 

『トロピカル~ジュ!プリキュア オフィシャルコンプリートブック』は、あの一見するとノーテンキで朗らかな作品に隠された「繊細さ」に実感を持って気づける書籍となっているので、ぜひ購入して感情を昂ぶらせて欲しい。俺はインタビューで終盤の描写の意図について語られる度に泣いた。やはりあの時の感情は一時的な物ではなく、現実に確かに存在した物なんだなと。

設定面なども色々知れるのだが、強いて不満を挙げるなら、人魚の人間に関する記憶を抜き出すと、関連する人間達の人魚に関する記憶や過程で発生した物体・被写体なども同時に消えるのはどういう仕組みなのかも知りたかったですかね…。ローラが女王様に質問していたシーンもあったので、余計気になる…。
人魚自体が実在する生物というよりは、もうちょっと概念的なファンタジックな存在であり、記憶という概念が消えると現実で経た諸々も儚く消えるという独自解釈で良いですか?

 

最後に、実は俺はトロプリのキャラソン類をまだちゃんと聴いてないし、ふたご先生の漫画版もまだ読んでないし、アニメージュの記事なども全然読んでいない。忙しいのもあるし、何よりそれらは楽しいと同時に、しんどい気持ちに支配されてしまうからだ。いやマジなんですよ…どうして楽しいと苦しいは両立してしまうんだ…解せない…。

でも今回オフィシャルコンプリートブックを真っ先に読むのが、その時に一番大事だと思ったことだったのと同じで、それらもそれ相応の時が来るかもしれない。時間を探しながらチャンスを伺おうかと思う。良い話風に書いてるけど、これって「あとまわし」すぎるな…!

 

(21114字)


*1:一部のシリーズファンにはドラマと絡まない戦闘をピックアップされて、この話は何を伝えたかったの?と批判されることもあった。