まぎかる゜火葬場

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感想『スーパー戦隊MOVIEパーティー』 これプリキュアの映画だったりする…?

タイトルは"ある程度"誇張して書いてます。まぁ最後まで見てくれ。一応ネタバレ注意です。

 

前番組と現行番組の世界観が混ざり合う、スーパー戦隊恒例のVSシリーズ。違う作品同士のコラボってやっぱワクワクするんで、今回も楽しみだった。しかし、今回はいつもと違う方式、今後もこういう形で行くのかな?

 

従来はVS作品一本で上映していた所を、その尺を(恐らく)縮め、新たに「次番組となる戦隊の前日譚」と「コラボダンス」をパートとして加えたオムニバス式の映画となった。

それを全部引っくるめて「スーパー戦隊MOVIEパーティー」という感じ。平成ライダーの冬映画で恒例となった「MOVIE大戦シリーズ」をちょっと思わせるネーミングですね、もちろん全くの新しい試み。

 

昼飯を食い終わり急いで映画館に急行。上映開始時間を10分ぐらいオーバーしてしまったが、まだCM中だったおかげでギリギリ駆け込みセーフ、危なかった…。初日で土曜日という事もあり、劇場が満席になってたら嫌だな~と心配はしたが、席は半分ぐらいしか埋まってなかったので余計な心配だった。ライダーと違ってスーパー戦隊はここら辺が寂しいな…頑張ってくれ!

 

劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー

というわけで、最初の1本目となるパートはメインディッシュとなるVSシリーズ。前回のVSキュウレンジャーもそうだったけど、ルパパトのせいでタイトルが滅茶苦茶長くなってしまってるのがおもしろい。人数自体は7人ぐらいだからいつもより少しだけ多い程度なのにね…。

 

さて、見る前に不安に思った事はある。まず、リュウソウとルパパトの作風があまりにも違いすぎるので、合体事故を起こさないかという点。スーパー戦隊のVSシリーズにありがちだが、片方が片方の作風に合わせたり、飲み込まれていくのをよく見る。もちろん、それで作品単体としてのバランスは取れると思うが、ルパパトがリュウソウのような作風で物事を進めていくのもなんかアレだし、その逆も然り。なので、この両作品のコラボに関しては、かなり慎重に取り扱った方が良いなとは思った。

 

…が、蓋を開けてみれば、そんな心配はいらなかった。リュウソウもルパパトも、それぞれの作風がちゃんと守られており、良い感じに融合をしていたのだ。

ルパパトは相変わらずキャラの抱えている現状などが重い!それを経た上で語る精神にも全くブレがなかった。

リュウソウも相変わらず、本編でお馴染みの強硬的なノリ(もう持ち味だと諦めて楽しんでる)を振りかざして突っ込んでいく。

 

リュウソウ族が武器の剣を常に持ち歩いている蛮族なので、ルパパトの世界観からしたらどうしても不審にしか映らない。それを国際警察が捕まえるという絵面が最高。すげえ見たかったヤツ!いや、やっぱそうなるよね…。

それでもパトレン組は、しっかりリュウソウ組に事情があるんだろうと踏みよってるのが、かつて本編で徐々にルパレン組に理解を示していくようになるのを思い出させてちょっと熱い。パトレン組も間違いなくルパレン組との交流を通して成長してたんですよね。

ルパレン組の魁利も、仲違いしたコウとティラミーゴに、かつての自分の境遇と後悔を照らし合わせてアドバイスを送るっていう描写が良かった。

 

全く真逆の作風だけど、ルパパトの作風がリュウソウの味を良い感じに包み込んで引き立たせてる感じ。しかも、短い尺の中で各メンバー一人一人に見せ場と絡みがあるのが満足点!

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VSシリーズで見たかった事の一つに、各作品の要素がクロスオーバーしているかという点がある。

この点も満足で、例えばギャングラーのお宝を金庫に入れて各種能力を発揮するという設定に、騎士竜のお宝化という組み合わせ方は、まさに「これ!こういうクロスオーバーが見たかった!」と唸る。しかもそれがちゃんとリュウソウ組の戦う動機に繋がっていたのが良かったですね。

 

「戦う動機」で言えば、リュウソウ組の「地球の平和を取るか」「ティラミーゴ達といった仲間を取るか」といった迷いに、ルパレン組がアンサーを出すっていう「考え方」のクロスオーバーも見どころ。

 

あと、戦闘面も良かったですね。ただ共闘するだけじゃなくて、それぞれが持つ武器の交換や応酬も、これでもかってぐらいラストに行われる。何もクロスオーバーしてるのは敵側だけじゃないってのが嬉しい。

 

気になった点

総合的に「見たかった絵面」「キャラ全員に見せ場がある」といった評価点が強かったのではあるけど、やっぱりちょいちょい「ん?」と感じる部分も。

 

①ルパレン組の現状

今回の映画は恐らくルパパトとしては初の「本編後の世界」が描かれている。

無事に大切な人を取り戻せたルパレン組だが、恐らくパトレン組の邪魔をしたりした罪で表向きでは警察に追われ続けているのだろう。透真がせっかく取り戻した彼女から距離を置いているというのも中々寂しい。

そこまでは納得できるし、完全なハッピーエンドにならないのはルパパトらしくて好きなので良いとして、問題は世間のルパレン組への対応が不自然なのでは?という点だ。

 

俺の記憶が確かならの話ではあるが…ルパレン組はドグラニオ達の策略で、顔や素性も含めたその正体を全国中継されていたはず…。なので、彼らが探偵・コック・専門学生といった普通の生活を送り続ける事はできないはずなのだが…。

 

パトレン3号のつかさにお店が見つかった時も、透真は「見つかった以上、もうここにいられない」的な発言をしていたので、やはりルパレン組はかつてより難しいかもしれない逃亡生活を強いられているはずなのだ。

 

映画を見てる最中は「あれっ…?どうだったっけ…?」と困惑していた。もしかしたら俺の記憶違いかもしれないが…誰か良い解釈を頼む。

 

②フエソウル使えばいいだろ!?

敵のギャングラーの金庫を開けティラミーゴ達を助けるには、10個のダイヤルファイターをかざさないといけなくなったという展開が途中から挟まる。もちろん、ダイヤルファイターの数が圧倒的に足りないので、ヒーロー側は打つ手がなくなってしまい延々と悩み続ける。

最終的に「はじまりのリュウソウル」にノエルがルパンのソウルを注ぎ込み、それを使ってルパンレンジャーにフォームチェンジしたリュウソウ組分のダイヤルファイターで解決をするわけだが…どうも引っかかる事しかない。

 

いやだって、ねぇ…。「フエソウル」使えば解決するじゃんそんな事!

リュウソウジャーの野蛮な展開としてよく槍玉に上げられる回で、ティラミーゴ達騎士竜を増やせたように、フエソウルで増やせる対象にそこまで制限はないはずなんですよ…。

リュウソウジャー本編を見てきた視聴者からしてみれば、フエソウルでダイヤルファイターを一時的に増やすという方法は誰でも思いつきそうな物なんだけど…劇中では全くそこに触れられる事はなかった。

 

いや、もちろんそんなアッサリ解決したら面白くはないんだけども、劇場版ドラえもんを見てる時の「あの道具使えば解決しね?」という気持ちを延々と抱えさせられるのは気持ちよくないと思いました、ハイ。

 

③「ルパンソウル」について

リュウソウルの設定がわからない…。亡くなった騎士竜の力が宿ったのがリュウソウルじゃなかったの…?

なんでルパンの力を宿せるんだ…!?意味がわからない…。ノエルがリュウソウ理論で事を成し遂げてしまったので、困惑しかなかった。ノエルがリュウゾウ族説もあってちょっと笑っちゃったよね。

 

無理矢理こじつけるとしたら…アルセーヌ・ルパンとリュウソウ族には交流があったそうなので、その繋がりで特別に注ぎ込めたと考える事もできるか…?(?)

まぁ実際のところ、特撮のクロスオーバー玩具でありがちなアレなので深く考えてはいけないのかもしれない。リュウソウジャーだって仮面ライダーじゃねえのに、番組開始前でライドウォッチに封じ込まれちゃった事もあったしな…。

 

…と、悪い感想が良い感想より長くなってしまうのは本当良くないですね…!いや、でも総合的にはわりと良さげな作品だったので、みんなも観に行ってくれよな!

 

魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO

1本目の余韻がわりとなしで、いきなり物語が始まる2本目!

 

VSシリーズでは、次の番組の戦隊がゲストで登場するのが恒例だったのだが、今回はそれがなくなってしまった。その代わり、前日譚という形で単独の物語が映画で描かれる事に。

 

前日譚と言っても、TV本編でちゃんと「初変身」を描くためなのか、主人公のレッドだけはどういうキャラなのかという描写のみで、まだ変身はしない。他の4人だけ初変身の様子が描かれるのがこの前日譚だ。

 

まぁ、その…まだ全然知らない作品なので、どこに注目して感想を言うべきかがわからないって感じですかね…!

強いて言うなら、敵の幹部が最近では珍しいnot着ぐるみの生身人間タイプだったり、宝石のプリンセスがどう見てもイナズマンだったり、宝石に選ばれた変身者の4人があまりにも飲み込み早すぎてそれはそれで不自然だろ!って思ったり。

 

そういえば、戦隊のサポーター役の人、なんとなく既視感を感じなくもないなと思ったら、スタッフクレジットで古坂大魔王が演じてる事が判明してびっくりした。なんかPPAPっぽいポーズ取ってるし!

 

今の所、作品の特色というのが見えてこないので、とりあえず本編始まったら…といった感じで期待はしておく。

 

エンディングダンス

問題のパート。いや、マジで「キラやば~っ☆」でしたね…。人によっては「キ、キラやば…?」って感じでしょうけど。

 

キラメイジャーのレッドが出てきて「先輩ヒーロー呼んでダンスするよ~」と呼びかけ。「おっ、まずはリュウソウジャー達が出てくるのかな?」と思って油断したら何故かキュアスター(星奈ひかる)が3Dモデルのまま登場。しかも、そのままレッドと滅茶苦茶ガッツリ会話を始めちゃう。

いや、プリキュアがエンディングに出てくる事自体は、事前に知ってたんだよ。でも精々、ケボーンダンスしてる最中にちょっとワンカットだけ出てきて踊るぐらいかなと。普通そう思うよね。

「け、結構ガッツリコラボなんだな…。あぁ、じゃあこの後に全編に渡って一緒に踊るのかな、でもキラメイジャーのEDなんて知らんからどうするんだろ…」とまたまた油断してたら………

 

 

 

 

 

(ピュピュピュン…)トゥインクル おしえて~♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こいつら映画を乗っ取り始めたぞ!!!!?????!!!????

 

何がトゥインクルだよ!!!!俺の方が教えて欲しいわ!!!!!!

 

そう、いきなり『スター☆トゥインクルプリキュア』のエンディング曲が本家映像と共に大スクリーンで流れ始めたのだ。これスーパー戦隊の映画なんですけど!!!!?????

 

いや、コラボするとは聞いてたけど、まさかプリキュアのエンディングが流れるとは全く思わなかったよ…。ちなみに映像は流石にそのままではなく、ところどころプリキュア達がいた部分がキラメイジャー達にすり替えられている。なんかクソコラみたいになってんぞ!!!!!!!

 

絵面があまりにも面白いので、劇場で隣に座ってた特撮オタクっぽい男性が滅茶苦茶笑いを堪えていたのを感じた。いや俺も全く同じ状態だったけど…!

 

まさかの『教えて…!トゥインクル☆』終了後は、今度こそとばかりにリュウソウレッド達も登場。そのまま、スタプリ勢(+キュアエール/キュアグレース)達とケボーンダンスを踊り始めた。まぁ、プリキュア春映画の宣伝しに来てますよね…どう見ても…。

実写とCGの合成で、プリキュア達とスーパー戦隊達が一緒に踊ってる絵面が滅茶苦茶壮観だし感慨深すぎるし、プリキュア達がケボーンダンス踊ってる事自体が感動なんだけど、「他所の映画にここまで出しゃばって大丈夫なんだろうか…」と頭の中がグルングルンではあったな…。

いや、俺みたいなプリキュア好きはともかく、プリキュアを知らない人達はここまでされて果たしてどう感じたのか純粋に気になる。普通に考えて意味わからんよなこれ。

 

何にせよ、東映の特撮作品とプリキュアが遂にここまでガッツリコラボできるようになったというのは本当すごい事なので明記しておきたい。

東映特撮の別シリーズ間のコラボはこれまで『仮面ライダーディケイド(&侍戦隊シンケンジャー)』や『スーパーヒーロー大戦』で何度も行われてきたけど、同じニチアサ枠の作品であるプリキュアとは、ほぼ一切コラボみたいなのは行われなかった。それが今回は(本当に過剰すぎるレベルで)壁が破られたので、今後の展開にも広がりができたんじゃないでしょうか、多分。

 

ただ、今後もMOVIEパーティーをやるなら、何もそこまでしなくても…とは思わんでもない。予想以上にプリキュアが映画を乗っ取っていたので、多分反発食らっても仕方ないんじゃないかなこのまま続けちゃうと。

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て事で、タイトル通り、まさにパーティーなMOVIEではあった。本編は細かいところが気になるものの、キャラの見せ場はちゃんとあり短さを感じさせない満足度だったし、最後のダンスも歴史を(色んな意味で)塗り替えられる瞬間を見てしまったので楽しかった。よし次はプリキュアもスーパーヒーロー大戦に参戦だな!!!!

 

このフォーマットの映画が来年以降も続くかはわからないが、人気という点ではどうしても仮面ライダーに見劣りしてしまうスーパー戦隊は、こういった大きな差別化が求められるだろう。

とりあえず、スーパー戦隊の映画だけど、プリキュア勢は観に行こうな!

 

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