ソニック、思い出深いゲームキャラだ。
別に俺はソニックシリーズのガチガチなファンでもない。遊んだ事のあるゲームも非常に少ない。
しかし、自分の記憶にある限りの「人生で初めて遊んだゲーム」が何かと言われると、父親が持っていたメガドライブの『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』がそれに当たる。
そういうわけで、ソニックと俺は切っても切れない関係性なのかもしれない。いや、大げさか…!
そんなわけで、ソニックが実写映画化(邦題『ソニック・ザ・ムービー』)されると前々から聞いてはいた。
それがこれ⬇
……………
?
これは今年5月のソニック。
11月に公開されたのがこっち⬇
【速報】『ソニック・ザ・ムービー』
— セガ公式アカウント🎮龍7体験版配信中 (@SEGA_OFFICIAL) November 12, 2019
2020年3月27日(金)日本公開決定!
最新予告映像を解禁しました→https://t.co/vGKYRTOFyr
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あのな…ソニック…いや映画スタッフ、言いたい事は山程あるんだけどな…。
どうして…どうして…
無難なデザインにしちゃったんだよ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~(そっち!?)
俺が言いたいのはッ…!修正前じゃない!修正後のソニック、あんただ!!!!!!!!!!!!!!
なんで!?いや、ナンデ!?
違うんだよ!俺が見たかったのは…ッ!そうじゃないッ…!
俺が見たかったのは…
修正前のソニックなんだよ~~~~~~~~~~!!!!!!
いやさ、知ってたよ。5月に公開された旧デザインがボロクソ叩かれてたから一回作り直す宣言したの!!俺見てたよ!!!!覚悟はしてた…いやでもさ!まさかさ…
こんな無難すぎるデザインになるなんてさ…残念で仕方ないんだよ!!!!
実写ソニックどうせならそのままのデザインでも…。
— koichil (@koichil) May 3, 2019
見てみろよ、5月のコイツ。デザインが修正されるって聞いて残念そうだろ!!!
今はもっと残念だよ!!!!
いや、わかる。旧デザインの実写ソニックはハッキリ言って…キモくないと言われたら嘘になる。ソニックはもっとこう、クールでスタイリッシュなハリネズミなんだ。それはわかる。こっちの無難なデザインの方が多くの人に受け入れられる…!わかるよ、わかるんだけどさ…!!!
新デザインはさぁ………普通のソニックじゃん!!!!それさ!実写映画でやる必要ある!!!???ないじゃん!!!!!普通のCGアニメでやればいいじゃん!!!!!
俺が求めてるのはッ!!!実写ナイズされたソニックなんだよッ!?!!??わかるか!!??これ!!!!アレで動くソニックが見たい!!わからんだろうなァ!!!!!(逆ギレ)
同じく賛否両論だった実写映画化の例として『名探偵ピカチュウ(映画)』を比較として出しまくるぞ!!
いいかッ!『名探偵ピカチュウ』に登場するポケモン達は!実写に合わせるために原典通りにCG化したポケモンではないんだ!!!滅茶苦茶実写ナイズされてる!!!
例えばピカチュウ!!!原典ではツルツルなイメージだけど、なんかすんげえフサフサしてるしちょっとリアルなネズミチックになってる!!
▲映画「名探偵ピカチュウ」WEB用プロモ映像② より
©2019 Legendary and Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved. ©2019 Pokémon.
俺の好きなコイキングなんて質感が本物の生魚にも程がある!!!これはコイキングなのか!?
▲Casting Detective Pikachu より
©2019 Legendary and Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved. ©2019 Pokémon.
エイパムなんて…見てみろよ!ソニックもびっくりな変貌を遂げてしまっている!テレタビーズかオメー!?もちろん反発は受けたけどそれでもそのまま通して映画公開に至った!
▲POKEMON|映画「名探偵ピカチュウ」公式サイト より
©2019 Legendary and Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved. ©2019 Pokémon.
対して旧デザインのソニックはどうだ!そう、その方向性で考えるならだけど同様に実写ナイズされた素晴らしいデザインだと俺は思ったんだよ!
ポケモンはあくまで種としての生物デザインを尊重して実写ナイズされた。ただしソニックはポケモンと違う点があって種ではなく一人のキャラクターとして存在する。
完全な人でもない、完全なハリネズミでもない。そんなソニックを実写に落とし込んだらどうなるか?そう、あの人と生物の中間とも言える旧デザインが正解になるのかもしれない。
一方で新デザインのソニックはどうだろうか?どう、あまりにも原典通り…あまりにも2Dのキャラクター感が出まくってしまっている(※個人の感想です)
最初にも言った通り、これでは実写映画に登場させる意味が大きく薄れてしまうのだ。
だからこそ、不評を受けたとしても旧デザインのソニックで挑戦してほしかった…!俺は本当にその思いが強い。
多分、受け入れられる!
「そうは言っても、旧デザインのままじゃ興行収入的にも客入り的にも不安なのでは…?」
そう、その通り!それは残念ながら否定できない…。お前は良くても俺はこんなソニック見たくねーよ!な人はたくさんいるだろうし、それで映画が失敗に終わってしまっては元も子もない。保守的に走ってしまうのも理解する。
だがよく考えて欲しい…。また例に挙げてしまうが『名探偵ピカチュウ』はどうだったろうか?そう、この作品もそのあまりにも衝撃的なデザインのポケモン達が公開された時は多くの反発を喰らった。ポケモンを愛してやまないフォロワーの中にも「実写版のポケモンはそれはそれで尊重するけど…これはNot for meかな…」と漏らしてしまう方々も決して少なくはなかった。
でも公開後の反響はどうだっただろうか。そう、好評ッ…!圧倒的好評ッ…!もちろん『名探偵ピカチュウ』は中身も伴っての評価ではあるので一概に比較はできないのだけども、ポケモンのデザイン面で言えば「もう実写のもふもふのピカチュウじゃないと物足りなくなってきた」「普通のピカチュウ見ると違和感」という声も多く挙がっていたのは記憶に新しい(筆者の観測範囲の話です)
俺だってそりゃ、エイパムとかリザードン、バリヤードのデザインがすげえ事になってるのはビビっちまったけど、でも動いてみると「結構いいな…」と思うようになったのだ。『名探偵ピカチュウ』の後に同じくフルCGでポケモンが動く『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』が公開されたが、ポケモン達のCGデザインは実写版と違って原典に忠実だった、それがとても残念に思えてしまったのもよく覚えている。
何が言いたいかというと、実際に公開されてみれば旧デザインのソニックでも『名探偵ピカチュウ』のように案外受け入れられる可能性は否定できないという事だ。
なのにどうだ!反発を受けて一から映画を作り直してしまったではないか!気に入らなかったら反発しまくれば対応されるという前例もできてしまった。それが一概に悪いとは言わないが…あまり顧客の声を聞きすぎるのもいかがなものだろうか。それ程までにこの旧デザインのソニックにスタッフは自信を持てなかったんだろうか…。一回お出ししたんだから、もうちょっと堂々としてほしかった…。
旧デザイン、新デザインの後にこうして改めて見ると意外と「アリ」な気も俺はしてくる。ソニックはポケモンのような生物ではない。人語も喋るし、人間のように暮らす(?)事だってある。だからこそ多くの実写の人間が登場する映画に溶け込ませるに当たって、あんな感じに等身が上がるのも納得はあるし、目のバランスも実在の生物(人間含む)に寄せた物なのだろう。要するに中間!
もちろん「あのデザインのソニックが見たいなんてネタだろ?」と言われると完全な否定はできない。それでもポケモンがあの方向性の実写化でコンテンツの可能性を広げたように、ソニックも旧デザインで新たな一面や可能性を広げても良かったのではないだろうか?ここで保守に走ってしまう事は、ソニックというコンテンツの今後を狭めてしまうきっかけとなり得る。そう言えば『ソニックトゥーン』のナックルズもデザインが変わっちゃったから文句言われてたな…ちゃんとあのデザインには意図があるようだが。
………少なくとも俺は旧デザインの方が「映画を観に行きたい」とワクワクを感じてしまったのだが(これはネタじゃなくてマジで)、ともかく修正は決まってしまったし、それは多くの人にとって喜ばしい事とされている。結局中身がおもしろいかどうかが映画にとって一番重視される事なので、新デザインになったからと行って観に行かないとは言わない、ちゃんと観に行きます。
願わくば、旧デザインの方のソニックも別の活躍の機会があればいいな、と思う。
あと散々『名探偵ピカチュウ』を比較に出したけど、もちろんコンテンツの在り方も何かも違うので単純には比べられないという事は留意していただきたい。
以上、お見苦しい愚痴記事でした。あくまで個人的に感じた事です。最後に大変だっただろうに修正を施して撮り直したスタッフの方々、お疲れ様です。
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