近年ネットでは『止まらないオルガBB』経由の「走るガンガー」で知名度も上がったナックの名作『アストロガンガー』。数年前のYouTubeの公式配信で全話を見てからは俺も大好きな作品だ。
「高予算版チャー研」と表現するとかなり失礼かもしれないが、実際キャラクターやストーリーなどは後年の『チャージマン研!』にも間違いなく影響を与えている部分も感じ取れ、ストーリー自体も非常に見応えがある上にたったの2クール分しかないので気軽に視聴できるのも大きい作品。
しかもあの『マジンガーZ』より早く放送され、カラーの巨大ロボットアニメ第1号という地味にアニメ史的にも重要な作品なのだ。ロボットとしては設定があまりにも一線を画しているので、中々ピックアップされる事のないマイナーな作品ではあるのだが…。
そんな『アストロガンガー』だが、2020年9月18日、驚きのニュースが突然入ってきた。
🎉本日情報解禁 12/23発売🎉
— ベストフィールド (@BF_yomigaeru) 2020年9月18日
意思を持つ巨大ロボットが主人公の少年と合体して敵と戦うという斬新な設定が話題となったアニメ「アストロガンガー」が、放送開始50周年を目前に空前の高画質で待望の初Blu-ray化!
貴重なパイロット版「アストロマン」も映像特典として収録!https://t.co/YQbvOukjUr
数々の幻・マイナーな作品をパッケージ化しているベストフィールドから、遂に初のBlu-ray発売が決定した。ナック作品のBlu-ray化は普通にレアケース(というか初じゃね?)なので、それだけでも驚きなのだが、俺が最も注目したのは、その映像特典!
ア、アストロマン~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!?????????
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事は4年前に遡る(なんか回想始まった)
アストロガンガーのパイロットフィルム…。https://t.co/SntUg4dYiAhttps://t.co/LiZAXygvFs
— mashio (@Mashi_Oh) 2016年7月5日
おなじみ『星の子ポロン』の研究でも活躍されている方が、なんと『アストロガンガー』のパイロット版フィルムがオークションで落札されている事を発見。
確証は持てないものの、『アストロガンガー』にパイロット版が存在する可能性にガンガーファン(そんないねーよ)は震えたのだった。
その後、なんだかんだあってこのフィルムを落札したと思わしき方が『アストロマン』のフィルム断片を写真付きで公開。テレシネ化するらしく、その続報を待っていたが少なくとも俺の観測範囲では、続報がなく真相は闇の中に包まれたのであった。
アストロマン(アストロガンガーの仮タイトル)について触れている記事があった。 pic.twitter.com/MGm9I9X5Ob
— マカロニマカ男 (@makaroni1986) 2018年3月25日
©東京ニュース通信社 『週刊TVガイド関西版 昭和47年8月25日号』より
しかしその2年後に有志の調査により、『アストロマン』に関する記述が昔の資料から発見。ますますその実在性に確証が持たれる形となる。
ありがとうございます。こちら調査中です。 https://t.co/ONsr9ERuoF
— チャー研クラファン⭐️ICHI (@ICHI_PRO) 2017年5月16日
そもそもこの1年前に元ナック、つまり現ICHIの公式アカウントが、ナックが廃棄したフィルム群が流出したという噂を元に、フィルムの所在を調査していた。
その際に上述の落札された『アストロマン』の存在を自分含め有志がICHIに報告していたのだ。
問題の出品者と同じかは分かりませんが、アストロガンガーのパイロットフィルムと思わしきものも以前出てたようですよ。https://t.co/SntUg4dYiA
— mashio (@Mashi_Oh) 2017年5月16日
拝見しました。
— チャー研クラファン⭐️ICHI (@ICHI_PRO) 2017年5月18日
ご報告ありがとうございます。今後の対応について検討致します。
ICHIが一体どんな対応を取ったのか、いやもしかしたら取ってないのかもしれないが、とにかく版権元であるICHI側がこれで『アストロマン』の存在を改めて認識したのは間違いない。
そして…
今回の『アストロマン』収録である。
重要なのはこれまで、『アストロマン』が『アストロガンガー』のパイロット版という確証はなかった点。そして、流出したと思われるフィルムを落札した方以外、その映像を見る事は叶わなかった点。
今回、その全てが解決してしまった…。これまでの経緯を見た方々なら、我々が突然の出来事に驚いてしまうのも納得してもらえるだろうか。
果たして、この収録されている『アストロマン』が落札されたフィルムを元にした物なのか、それともICHIの倉庫とかに元々あったフィルムを元にした物なのかはわからない。どちらにせよ、門外不出(?)の「幻の映像」がこうして適法に視聴できる事に多大な感謝を示すしかない。『星の子ポロン』や『ガンとゴン』の時報映画社もマジで頼むよ。
もちろん発表されてすぐにAmazonでポチりましたとも。ええ、俺が買わないわけないじゃんこんなの!27,500円なら全然手出しやすいお値段だ。しかもあの「走るガンガー」も高画質で見れる。これはナックファンなら即決レベルですよ。
とにかく、ありがとうICHI…ありがとうベストフィールド…『星の子ポロン』円盤化も待ってます(無茶振り)
(2202字)