▲2020年現在、Netflixでも配信中!本記事には作品のネタバレも含まれるので、まだ見てない人は絶対に本編全話を見てからでお願いします。
というわけで、唐突に始まった。
最近の記事でも散々書いてたが、『魔法つかいプリキュア!』という作品への思いが再燃している。それに伴い、作品のムック本だとか資料集だとか関連CDだとかを衝動買いしたので、少しずつ楽しんでるぞ!あ、一応CDは数も多いしどれも中々の価格なのでレンタルで済ませはした。
今回は…『魔法つかいプリキュア!』の関連楽曲を先日ほぼ全て楽しみ終えたので、せっかくだから各楽曲への雑感を書いていきたいなー、とシリーズ記事を計画。第3弾まで予定をしている。
『魔法つかいプリキュア!』本編が緻密に構成されており、描写も丁寧なのは今更説明するまでもないが、これは作品のキャラソンといった関連作にも同じ事が言えるのはまず伝えておきたい。一般的なキャラソンは、キャラクターの性格や言動をベースにした物が多いのだが、この作品はそれに加え本編中のシナリオや世界観に対応した歌詞も多く、楽曲を聴いてる間はキャラクターだけではなく作品その物に思いを馳せる事ができるのだ。
この俺自身も聴いてる間は思いが溢れに溢れて止まらない状態だったので、これを垂れ流しにせず、ちゃんと記事として書き留めておきたいな、というのが第一の目的。
あとはやはり、まだ『魔法つかいプリキュア!』の関連楽曲を堪能してない方々にもその魅力を伝え、是非楽曲を購入して欲しいという気持ちもある。本編が好きなら間違いなく損はさせません!商品リンクも貼るのでレンタルでも何でもご検討いただければ。
あんま長く感想を書いてもアレなので、一曲一曲は短く軽くいきたいと思ってます。
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第1弾の楽曲ラインナップ
①夢までふたり乗り♪
②キラリ☆100カラットの奇跡
③ないしょ♡のゆめワルツ
④キラキラしちゃえ!
⑤ハッピー!ラッキー!ラブリーDAY!
⑥キミだけの魔法
⑦Beauty of truth
⑧言葉のエメラルド
⑨リンクル☆メロディーズ
⑩憧れは魔法にのせて
第1弾はまず、『魔法つかいプリキュア!ボーカルアルバム リンクル☆メロディーズ』から10曲!全部新録のキャラソンです。
発売日が2016年7月13日なので、時系列的にはキュアフェリーチェ登場直後ぐらいですね。なのに、はーちゃん名義とキュアフェリーチェ名義でキャラソンが2曲既に用意されてるというスピード感…。
本編のメインキャラ(みらリコはーモフ)によるボーカル曲は当然として、それ以外のサブキャラクターの楽曲が収録されているのはこのアルバムのみだったと思う。それも全体の1/3と比率としては結構多め。『魔法つかいプリキュア!』は3人制と少人数のプリキュアなので、余った楽曲の枠をその分サブキャラクターに回せまくるのが強いですね。
惜しむらくは、津成木第一中学校の面々…特にまゆかな(長瀬まゆみ/勝木かな)のキャラソンが実現しなかった事。一応、補習メイトと同じぐらいの立ち位置なはずなんですけどねえ…。
夢までふたり乗り♪
歌:朝日奈みらい(CV:高橋李依)
朝日奈みらい名義のボーカルソングは全2曲(意外と少ないな!?)、その内の1曲。
みらいが魔法と魔法界に出会えた興奮や嬉しさを歌っている。ひいては、そのきっかけとなったリコへのド直球なラブソング。そもそも曲名の「ふたり乗り」からしてリコを意識しまくっている。というか歌詞のほとんどがリコの姿を歌った物なので、みらいじゃなくて実質リコのキャラソンになってしまっている。
みらい自身の気持ちを表した歌詞も「運命なんだ 大大大大好き!」「キュンキュンキュンっ!」「君の心に根を張って」と、リコへのあまりにも強い想いを微塵も隠してないのが笑える。重いよ!!!!!!!
「まあるい月の夜に」と第1話でのリコとの出逢いを想起させる歌詞が好きですね。やっぱりみらいにとって、月の夜というのは特別な存在なんですよ。スタッフもちゃんとわかってて、こうキャラソンに組み込んできたのがとても偉い。
キラリ☆100カラットの奇跡
歌:キュアミラクル(CV:高橋李依), キュアマジカル(CV:堀江由衣)
今度は変身後の状態でのデュエットソング。プリキュアのキャラソンは変身前と変身後で歌い方やキャラクター性に変化を付けられるのが、他アニメにはない特徴。この曲も日常的な雰囲気から一転して、戦士としての勇ましい歌い方になってるね。
キュアミラクル&キュアマジカル名義のボーカルソングは全3曲(春映画のスキャット含むと+1曲)あるはずで、これはその内の1曲。なお、キュアミラクルとキュアマジカルに関しては実はソロ曲が一つもないんですよね。全てデュエットだったり、キュアフェリーチェといった他キャラと一緒に歌う事になってる。それも当然で、キュアミラクルとキュアマジカルはそれぞれ単独で変身できない存在なので、プリキュアとして歌う場合は必ず二人は一緒になってるというわけですね。もし本当にそう意識してるのだとしたら、とんでもないこだわりですよこりゃ…。
歌詞の方は、まさにキュアミラクル&キュアマジカルのキャラソンといった感じで、各スタイルの特徴を順番に歌い上げていくのがとても気持ちいい。
「手と手ほどけたって キズナは切れない」は、本編49話で彼女達に待ち受ける運命を意識してるのだろうか。あの結末は当初から予定していたらしいしね。
面白いのが、よく聴いてみると二人の変身BGMである『ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!<ダイヤ>』のメロディが使われてるんですよね、この楽曲。はぁ~そういうのめっちゃすき!
唯一残念な点をあげるとすれば「ミライミラクル!」という歌詞が変身前と変身後の名前を合わせた感じなのに、リコ側に対応するのが「マジカマジカル!」になってしまっているところかな。いやまぁ「リコマジカル!」とか「イザヨイマジカル!」だと語呂悪いからどうしようもないんだけどさ…。
ないしょ♡のゆめワルツ
歌:モフルン(CV:齋藤彩夏)
かわいい。それ以外言う事あるか?
と書くだけのも寂しいのだが、この曲に関しては『魔法つかいプリキュア!』のキャラソンとしては一番キャラソンらしい(?)というか、モフルン自体のふわふわしたキャラクターからふわふわした歌詞なんですよね。本編との関連性も薄く、マジで「かわいい」という感想に落ち着く。
『魔法つかいプリキュア!』メインキャラの楽曲としては珍しく、他キャラについて歌ってるわけでもない。いつもならモフルンがみらいとの思い出を歌うような歌詞になっていたであろうか。まぁモフルンソロではないけど、その方向性の楽曲は他にあるので(今回は紹介しない)問題ないんですけどね!
他は…書くとしたら、モフルンはプリキュアシリーズでは唯一の「玩具由来の妖精」だ。というかぬいぐるみなので玩具その物なのである。
なので、歌詞でモフルンが他のおもちゃとエキサイティンするというシチュエーションは、ある意味同じ玩具であるモフルンしか出来ない芸当だよね。楽曲に時々挟まるオモチャっぽいSEも特徴的。
あと、モフルンで「夢」といえば、やっぱ本編のモフデレラ回を思い出しますね。この楽曲の制作はモフデレラ回放送より遥かに前なので、果たして意識しているのかはわからんが…。
キラキラしちゃえ!
歌:花海ことは(CV:早見沙織)
はーちゃん名義のソロ曲は全2曲、これはその内の1曲。もう1曲は次回語る予定ですが、あちらがしっとりした曲なのに対し、こちらは明るくハツラツなテイストになっている。真逆なんですよね。
はーちゃんというキャラクターって結構「二面性」を重視して作られていると思うのよ。変身後にミラクルやマジカル以上に性格が一転する点がわかりやすい。あと、ノリちぐはぐ、性格真逆~♪なみらいとリコの「子供」という立ち位置なので*1その両親の違った特徴(好奇心や無邪気さ/一心な部分や意地っ張りさ)を両方引き継いでるというのもそうだ。「ミラクルな マジカルな」という露骨にその両親を意識した歌詞が良いですね。
この曲は、はーちゃんの二面性の内、みらい側のイメージを押し出してるように俺は感じる。
この楽曲が発表されたのは、キュアフェリーチェ、つまり花海ことはとしてのはーちゃんが登場してすぐなので、まだ色々設定などは固まってないように見受けられるが、「いちめんのお花畑」という終盤で明かされる彼女に関連したフレーズがあるのが興味深い。
「誰にも解けない魔法 最高でしょう 三人でしょ」「ずっとずっと一緒だよ」とかも49話で本当に3人は再開できたので、なんというか楽曲発売当時じゃなくて後ろからこう見てみると「すげえ説得力だな…」と感じる。
あとはやっぱ、早見沙織渾身のキュートな歌い方がいいね…。癒やしボイス…癒やしなんだけど、元気になるようなアレも含まれてる…。声優すごい。
ハッピー!ラッキー!ラブリーDAY!
歌:ジュン(CV:金田アキ), ケイ(CV: 吉岡麻耶), エミリー(CV:橋本ちなみ)
キャラクターデザインの宮本絵美子さん曰く、プリキュアになってもおかしくないレベルでデザインをしたという補習メイト、待望のキャラソン。まほプリ本編史上初のサブキャラのボーカルソングですね。
関係ないけど、ジュンのCVである金田アキさんは2020年現行プリキュアタイトルである『ヒーリングっど♥プリキュア』で妖精枠のニャトランも演じてます。ヒープリも実質『魔法つかいプリキュア!』だった…!
この楽曲は…なんというかわかりやすいですね。みらいにとって未知でワクワクする新しい世界「魔法界」を3人が補習の舞台や内容のフレーズを散りばめて振り返る内容。いわゆる「歓迎ソング」ってヤツです、多分。
みらいにとって魔法界での一番の友人は(リコ達メインキャラを除けば)この補習メイト3人なのは言うまでもないので、その役割を3人にさせるのは納得が行く。
加えて、しっかりと3人の忘れっぽい設定だったり、臆病なキャラだったり、そういうのも会話パート含めて描写している。半分魔法界、半分キャラクターの楽曲って感じ。
歌詞には書かれてないけど、途中で挟まるエミリーの「ひーん(^o^)」がめっちゃツボ。
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キミだけの魔法
歌:校長先生(CV: 内田夕夜)
続けて魔法界の重要人物である校長(本名不明)のキャラソン。『魔法つかいプリキュア!』関連ボーカルソングの男性ソロ曲は恐らくこれだけだと思う、レアですね。
校長といえば、やはり今は亡き友人・クシィとの思い出や関係を歌う楽曲になるのかな、と思ったが、クシィとの諸々が完結するのはオルーバが暗躍する終盤なので、このキャラソンの発売時点ではそこに触れない形になってそうだ。
なので、校長視点で「二つの世界」「プリキュア」「伝説」を拾い上げるという感じになっている。
加えて「キミたち」「キラメク宝石」とあるように、プリキュアであるミラクルとマジカルを彼女達の長老ポジション(?)である校長が見守る内容にもなってるのかな。
主人公達が全員子供というこの作品で、校長は大人サイド(実年齢は大人どころじゃないな…)の代表なので、その視点の楽曲というのは唯一無二ですよね。うまし!
イケメンのイケボが歌ってるというだけではなく、そこに実年齢に相当する落ち着きが混ざってて、曲調もしっとりしてて、とても好きな楽曲です。校長らしい。
強いて言えば、やっぱクシィについても歌ったキャラソンが欲しかったですね…残念ながらそれは叶わなかった。
Beauty of truth
歌:バッティ(CV:遊佐浩二), スパルダ(CV: 小林ゆう)
語り:ガメッツ(CV:中田譲治)
歌唱陣CVの圧がすごい楽曲。感覚麻痺しがちだけど、この作品って高橋李依と堀江由衣と早見沙織が一緒にいるというだけでもすごいのに、敵役もこれだからなぁ…。
なお、後半の敵組織であるデウスマストの眷属の方々のキャラソンは残念ながらありません。時期の関係もあるので仕方ないけど、そっちも聴きたかったね。
まほプリ関連ボーカルソングとしては、恐らく一番会話パートが多いこの楽曲。ジャズ調に男女のデュエットのようにバッティの低音とスパルダの低音とかが入ってて非常に耳に心地よい。
タイトルにもある通り、三人が真実の美しさを競い合う(?)楽曲なのだが、本編中には別にこの3人が美しさにこだわる描写はなかったと思うので、一体どういうシチュエーションなのかが不明。でも美しさというか「在り方」の自論をお互いぶつけ合うのは、終盤でバッティ達がデウスマストの眷属であるオルーバ(自分達を生み出した全ての元凶)に対して、生き様をぶつける熱いシーンと重なるところもあって好きです。シチュエーションは謎だけど、しっかりドクロクシーの部下らしい楽曲になってると思います。
惜しいのは、同じくドクロクシーの部下であるヤモーが参加していないところ。まぁ彼に真実の美しさを語らせたらドクロクシー一筋で引っ張り出す事になり、他の3人が自分の曝け出せなくなると思うので仕方ないかもな…。
言葉のエメラルド
神曲。このアルバムでは間違いなく、俺の中でのベストソングです。この感想書いてる最中に歌詞を見て、また泣きかけたからね…。
さて、この楽曲は唯一のキュアフェリーチェによるソロ曲。ちなみにプリキュア一人で歌うのもこの曲だけです。ミラクルとマジカルは全部一緒に歌ってるからね…。
なんといっても、先程同じような事を書いたかもしれんが、はーちゃんからキュアフェリーチェになって歌い方が一気に勇ましくなる。早見沙織すげえ、パネえよマジで。曲調もそうだけど、そこに勇ましい歌が乗ってマジでかっこいい。
歌詞も最高。だって、マザーラパーパの生まれ変わりである彼女が『魔法つかいプリキュア!』という作品の根幹である「言葉は魔法」を中心に歌い上げるんですもん。ズルいですよこんなん、反則!レッドカード!
とにかく「真っ直ぐな気持ちを言葉で伝えたい」という部分に集約されてるよね。それをやるからこそ魔法、そして奇跡が起こる。この作品は4クールに渡ってそれを徹底的に描き続けてきた。
しかも「言葉は時に 人を傷つける すれ違いもあるけれど」と決して全肯定するわけではない。クッキー回の家出を思い出させるけど、最終的に3人共、素直な言葉で解決したし、はーちゃんも成長できたんだよね。
さらに「いつもどんな時も守られて」とあるように、赤ちゃんでずっとみらいとリコ、そしてモフルンに守られ続けたはーちゃんが、このキャラソン発売時期を堺に遂にプリキュアとしての力に覚醒。それ以降の本編だけではなく、劇場版で変身できなくなったみらいとリコを守るために、あのはーちゃんが今度は守る側に回るわけです。泣くでしょこんなん。親孝行すら真っ直ぐに出来ない、気持ちを素直に伝えられない俺と違って、はーちゃんは本当、良い子なんですよ…。「誰かを守りたい」とあるように。
リンクル☆メロディーズ
歌:北川理恵
ここでキャラソンじゃない楽曲!北川理恵さんはまほプリOPを歌ってる方ですね。
アルバムCDの「タイトル回収」ってヤツです。
まほプリOPが若干「電波曲」みたいな強い楽曲なのに対し、この楽曲は魔法らしさを押し出したしっとりした物になっているのが印象的。本当に同じ人が歌ってるのか…と不思議になっちゃいますね、すごい。
「空を飛びたい」「猫としゃべりたい」みたいなリコとみらいを連想させるフレーズはあるものの、楽曲自体は結構『魔法つかいプリキュア!』じゃなくても成立しそうな感じはするね(別にそれが悪いという話ではない)
憧れは魔法にのせて
歌:リコ(CV: 堀江由衣)
ラストです。リコです。満を持してのリコ!みらいから始まりリコで終わる!アルバムの構成が完璧!
「リコ」名義のソロ曲は実はこの楽曲のみだったりする。何故ならもう1曲は「十六夜リコ」名義ですからね。というわけで、この楽曲はナシマホウ界での苗字をもらう前の時系列だという事がわかるわけです。
その時点で「(みらいとの)出会いはきっと 偶然じゃないから」とか言えちゃうの運命ですよもう。
この楽曲は、「月の夜に」始まったみらいとの「ジュエリー・ストーリー」を振り返ると同時に(ここのCメロが本当最高すぎて泣く)、リコ自身の失敗しても諦めずひたむきに努力する様子を歌い上げてる。
でもよく考えてみて下さい。リコの憧れであるなりたい自分、即ち「立派な魔法つかい」「立派なプリキュア」って結局なんなんでしょう?リコが努力して立派なそれになったらどうなるのか?というのは本編中でもリコが悩んでたと思う。
それへのアンサーが提示されているのがこの楽曲。この時点ではリコはまだそれに気づいてないだけで、実はもう「君=みらい」「信じあえるみんな」という存在が答えになってるんですね。
49話で離れ離れになってしまった二つの世界を再び近づけるという目的は、みらいとみんなの存在があったからこそ。立派な教師になって、リコは変わらず努力を続け、それを実現した。気持ちや合言葉を「"未来"へと響くように」、そして「確かな夢になるから」と。
語彙力が滅茶苦茶になってるけど、とにかくリコのキャラソンとして非常にエモいんです…。
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というわけで、想像以上に長くなってしまった…。10曲は流石に多い…普通に時間かかってしまったよ!
歌詞の解釈は人それぞれで、この記事のもあくまで俺の解釈でしかないんですが、やっぱりこうして雑感書いてみるとわかるのは、『魔法つかいプリキュア!』という作品は最初から49話の展開まで含めきっちり決められてたわけですね。放映序盤に作られたボーカルソングとはいえ、ひしひしとそれを感じた。スタッフの惜しみない愛に敬礼や…。
さて、第2弾もお楽しみに。いつになるかわかんないけど、来週のタイミングで投稿できるといいな…。
ボイスドラマの感想も書いていくつもりだぞ!(ボーカルソングじゃないやん)
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